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伝統工芸と豊かな名勝・史跡の残るまち~唐津

2017年03月08日

曳山の迫力、唐津城から望む『虹の松原』

 唐津市中心部には市役所、JR唐津駅、バスセンター、飲食店などが集積し、徒歩圏内に多くの観光スポットがあります。
 市役所から北に歩くと、まず見えてくるのが『曳山展示場』です。豊穣の秋祭「唐津くんち」(11/2~4)で使われる14台の巨大な曳山(ひきやま=獅子頭や兜などをかたどった巨大な漆の工芸品を車輪の台車に載せたもの)が勢揃いしています。唐津くんち期間中に街中を練り歩く姿は迫力満点ですが、その造形美をじっくりと堪能できます。

 曳山展示場からさらに北に向かうと、『旧高取邸』があります。杵島炭鉱などを経営した炭鉱主・高取伊好(これよし)の旧邸宅で、国の重要文化財の指定を受けています。海岸沿いの広大な敷地に建つ邸宅は、和風を基調としながら洋間をあわせ持つ近代和風建築の特色を備えます。大広間には能舞台が設けられており、杉戸絵や欄間など多くの見どころがあります。
 そこから東に目を向けると、唐津のシンボルともいえる『唐津城』の雄姿が目に入ります。1608年に寺沢広高が7年の歳月を費やして完成させました。築城にあたっては、豊臣秀吉の朝鮮出兵の拠点となった名護屋城の解体資材を用いたと言われています。天守閣からは、4.5キロにわたってクロマツが群生する『虹の松原』が一望できます。

 バスセンターの近くでは『旧唐津銀行』のレンガ造りの建物が目を引きます。東京駅や武雄温泉楼門の設計で知られる辰野金吾の監修のもと、その愛弟子・田中実が設計した明治45年竣工当時の面影を残します。銀行としての営業は平成9年まで続けられ、唐津市に寄贈されたあとは、一般公開されています。
 唐津には多くの窯元がありますが、JR唐津駅から徒歩約5分のところにあるのが、中里太郎右衛門陶房です。古唐津の伝統技法を復活させた人間国宝・中里無庵を輩出した名窯で、唐津焼の展示・販売をする陳列館と、国指定史跡・唐人町御茶盌窯を見学することができます。

満島山に築かれた唐津城は町のシンボルとなっている(写真提供:佐賀観光連盟)

勇壮な『唐津くんち』、食文化を楽しむ『やきもん祭り』

<イベント>

◆唐津くんち
 毎年11月2~4日に行われる唐津神社の秋季例大祭です。江戸末期から明治時代にかけて製作された14種類の曳山が、笛・太鼓・鐘の囃子にあわせて唐津市内を練り歩きます。くんちは「供日」とも書き、収穫感謝の意味が込められており、国の重要無形民俗文化財に指定されています。平成28年には、唐津くんちの曳山行事を含む「山・鉾・屋台行事」のユネスコ無形文化遺産登録が決定しました。

◆唐津やきもん祭り
 唐津焼文化の全国への発信を目的に、市街地の空き店舗を利用して平成24年から始まったイベントです。毎年4月末~5月初旬の大型連休期間中に開かれ、唐津焼の展示・即売会が行われます。また「食と器の縁結び」を掲げており、飲食店と窯元・作家のコラボによって唐津焼で料理を提供するなど、唐津の食文化を楽しめるのも特徴です。


<食>
 ご当地バーガーとして知られる「からつバーガー」。ハム、たまご、チーズなどボリューミーな具材と、ソースのバランスが絶妙と評判です。バスセンターそばにも店がありますが、本店は虹の松原にある移動式バス。雄大な松林に囲まれて、美味を堪能するのも一興です。中心部から車で30分ほど北西に行くと、「呼子のイカ」で有名な呼子町があります。活き造りで透明感のあるコリコリしたイカの食感を楽しんだあと、ゲソはてんぷら、塩焼き、煮つけなどにしてくれます。玄界灘の新鮮なネタを生かした寿司のほか、佐賀牛を使ったステーキは柔らかな肉質とコクのある甘みが特徴です。

<写真提供:佐賀観光連盟>